食の旬暦

余市ワイナリー訪問記(8)
平川ワイナリー

今年で4年目を迎える「余市町感謝祭」。
2023年も、余市町のワイン産業そして余市町というまちを応援してくださっている寄附者のみなさまへ感謝の気持ちを込めて素晴らしいワインセットをご用意いたします。
「余市町のために」と、ご協力いただく、造り手のみなさんからお話を伺いました。

ソムリエの仕事を経て、目標は食に寄り添うワイン造り

数々の名店でソムリエ勤務を経て、寒冷地のブドウ産地から食に寄り添えるワイン造りを目指すという目標に辿り着いた平川さん。

「食重視として造っているので、食事と一緒に楽しめて、品質重視の美味しいワインを造ることが目標です。この土地でしか表現できない、産地固有の味わいをしっかり造り出していく事を大切にしています。」

平川ワイナリーのワインは品種を公開していない、その理由とは。
「区画で味が違うんです。同じ品種でも土地で全然味が違うので、そのローカル性をしっかり表現していくことを大切にしています。」

世界で活躍してきた平川さんが感じる余市町の良さ

平川ワイナリーは、余市町の先進的農業者として65年間励んでこられた藤城 議さんの畑を引き継ぎ、2014年3月に設立。

積丹半島の付け根部分を流れるヌッチ川が生み出した丘陵に恵まれた南斜面に6haを所有し、日本海を北上する暖流の恩恵を受けた海由来の温暖な気象と、ニセコ方面から吹き付ける山由来の冷涼な気象が交わる場所に立地している。

世界様々な場所で活躍してきた平川さんが感じる余市町の良さとは。
「知るきっかけとなったのが余市産のケルナーで、コストパフォーマンスと酒質の高さはセンセーショナルな驚きでした。アルザスでソムリエとして働いていた時、リースリングはガストロノミーに何といっても必要不可欠な存在。ケルナーにはアルザスのリースリングに共通する要素があり、この品種が存在する限り北海道のワイン産地の将来は明るいと実感しました。場所は限られますけど、世界クラスのワインができる、素晴らしい場所です。」

食中酒として。料理を引き立てるワイン造りをモットーに

世界様々な場所で、ワインの醸造や栽培技術、知識などを学んでいった平川さん。
先代農家さんの土地を大切に守り、世界中の大先輩達に敬意を払いながらワイン作りに励んでいます。

「僕の造るワインは食中酒でありたいと考えています。ワイン単体で楽しむのではなく、料理とワインとの関係でさらに料理が美味しくなること。なので僕のワインは料理よりも1歩引いてて良いと思います。地味なワインです。」

ワイン生産者のご紹介

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「余市町感謝祭 2023」は2023年11月23日(木祝)より開催します。
情報公開まで今しばらくお待ちください。

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