余市ワイナリー訪問記(3)
ドメーヌ アツシ スズキ
今年で4年目を迎える「余市町感謝祭」。
2023年も、余市町のワイン産業そして余市町というまちを応援してくださっている寄附者のみなさまへ感謝の気持ちを込めて素晴らしいワインセットをご用意いたします。
「余市町のために」と、ご協力いただく、造り手のみなさんからお話を伺いました。
ブドウ栽培・ワイン造りはライフスタイルの一部
会社勤めをしていた鈴木 淳之さんは2年間の研修の後、2015年に自身のワイナリーを開設。
「ワイン作りを始めたきっかけは、元々嫁がワインが好きで、ワイナリーや畑を巡っていくうちに僕の方が興味を持ちました。ワイン造りというより、ブドウを育ててみたいと志してから色々なワインを飲み出したので、当初は理想などなかったです。」
ファンが多い、ドメーヌ アツシ スズキさんのワイン。
「僕の中では今のブドウ栽培・ワイン造りというのは生活の一部、ライフスタイルなんです。 現在、2人の子供を育てながら、ブドウも育てて、時期になったら収穫をして、ワインを造ってという当たり前の生活。うちのワインはこういうものですっていうのとは全く別物と考えています。」
テロワール、ミレジム、品種を意識したワイン造り
5、6haの土地にご夫婦でブドウを育てている鈴木さん。
「味わいや表現したいのは、まず第一に、テロワール。土地、気候、それに携わる人々、動物たちなど。二番目に表現したいのはミレジム。その年はどんな年だったのか。春夏秋冬をしっかり畑に落とし込んでワインを造る。最後は品種。ブドウの特性を表現できるように意識しています。」
前の農家さんから引き継いだブドウは樹齢20年になる。
枯れたら、植え替えずそのままにし、少しずつ、シャルドネをメインに畑を更新している最中。採れすぎても醸造の管理ができないので、古い区画をそのままにして、15トン程度に抑えているそうです。
何が正解かわからない中、常に考えながら明日へ
畑の更新しきったら20年、辞めるタイミングと考えている。
「その後は、小さい畑でワインを作っていけたら」
ワイン作りの全てにやりがいを感じ、現状維持が展望と話す鈴木さん。
「全ての工程がうまくいかないと、理想のブドウにはならない。 全て大事なことばかりです。あとは、人間のために作ってるわけじゃないなと。綺麗にすることが重要かどうかとか、綺麗に仕立ててるからおいしいワインができるとか、そういうことはちょっと最近考えています。綺麗に育てるのは人間が楽だからそういう風にしてるだけであって、本当はブドウに変なストレスがかかるのかもしれないと考えています。何が正解かはわからない中で、そうやって常に考えていくことが大事なことだと思っています。」
ワイン生産者のご紹介
「余市町感謝祭 2023」は2023年11月23日(木祝)より開催します。
情報公開まで今しばらくお待ちください。
ドメーヌ アツシ スズキからは、ミュラー、ケルナー、バッカスを使用した薄橙というワインをご提供いただく予定です。