余市ワイナリー訪問記(4)
ドメーヌ モン
今年で4年目を迎える「余市町感謝祭」。
2023年も、余市町のワイン産業そして余市町というまちを応援してくださっている寄附者のみなさまへ感謝の気持ちを込めて素晴らしいワインセットをご用意いたします。
「余市町のために」と、ご協力いただく、造り手のみなさんからお話を伺いました。
農業に関心を持ったのがきっかけ、曽我さんとの出会いがきっかけ
道外出身の山中 敦生さんが北海道にやって来たきっかけはスノーボード。
農業に関心があった山中さんは、いずれ農家になり葡萄を栽培しワインを造りたいと思うように。「ワイン造りのきっかけは、ワイン用ブドウの新規就農を考えていた際、当時はまだ委託醸造が主流だったなか、栽培と醸造をする先駆者である曽我さんと出会いました。もちろんワインもすごく感銘を受けていたというのは大前提にあるのですが、真剣に余市町のことも考えている姿をみて、この人のところで勉強したいと思ったのが始まりです。」
「曽我さんには、感性を磨けとずっと言われてきました。有機栽培でブドウを育てている中、化学農薬で抑え込んで自然の摂理に逆らうのではなく、最低限の人的介入の中でブドウがどう育っていくのか 、そしてそれがワインに生きてくるのだと思います。」
高く積まれた樽たちには、八大龍王が宿る
天井の高い醸造所には、樽が何段にも積まれている。下が自社ブドウで作られたワイン。上が買いブドウで作られたワインと分けて保管している。
樽の全てに八大龍王という手書きの文字が。
「ワインには酸化防止剤を一切入れてないので、水に関する神様である八大龍王にあやかって。」と、山中さん。八大龍王の文字はワインの裏ラベルにも入っている。
日本らしいワインをピノ・グリで表現したい
「ワインは嗜好品。お米など毎日食べるものと違い、特異性がないと日本で作る意味や手に取ってもらうところに繋がらないと考えています。」
日本は他のワイン産国と比べ、雨が降る国。
「雨が多いと病気にもなるし、栽培も大変ですが、雨を味方にしろと曽我さんに言われてきました。雨が降ると作物は繊細になりがちに。その繊細さをワインで表現したい。繊細さがあると複雑性も表現できるし、土瓶蒸しの様なうま味や、余韻をワインで表現できる。」
ピノ・グリはピノ・ノワールとほぼ同じ遺伝子の皮が薄い品種。「皮が薄い方が風土を表現しやすい。曽我さんはピノ・ノワール、それなら自分はピノ・グリで挑戦してみようと決めました。」
東の斜面地に植えられたピノ・グリには朝から陽が当たる。
「歩きの作業になっちゃうんで効率は悪いんですけどね。」微生物の動きを良くするため、畑の中にトラクター入れず、土を固めないように気を配っている。
「ドメーヌ モンのワインを飲んで、日本に生まれてよかったと感じてくれたり、海外の人がこのワインに出会ってよかったと思ってもらえたら。ここで作る意味があるんじゃないかなという思いでやっています。」
ワイン生産者のご紹介
「余市町感謝祭 2023」は2023年11月23日(木祝)より開催します。
情報公開まで今しばらくお待ちください。
ドメーヌ モンからは、長谷川ヴィンヤードのブドウを使用したワインと、ロゼワインをご提供いただく予定です。