食の旬暦

余市ワイナリー訪問記(1)
山田堂

今年で4年目を迎える「余市町感謝祭」。
2023年も、余市町のワイン産業そして余市町というまちを応援してくださっている寄附者のみなさまへ感謝の気持ちを込めて素晴らしいワインセットをご用意いたします。
「余市町のために」と、ご協力いただく、造り手のみなさんからお話を伺いました。

環境が凝縮されたものがワイン

2021年に農地を取得し、醸造所を開設した山田堂の山田 雄一郎さん。
畑には、ミュラー・トゥルガウ、ナイヤガラ、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルトの4品種が育ち、有機栽培を行っています。

「自分は有機栽培に興味がありますし、品種というのも、ワイン作りの中では大きなポイントなんですけど、それ以前にどうやって育てるのか、というところも大事だと思っています。環境に配慮という大きなところもありますし、自分自身もやっていて、農薬をかけていっても自分にかかるじゃないですか笑。口に入るものですし、ワインというのはそういうもの全てを凝縮したものなので、気をつけています。そして、有機栽培のブドウは、微生物の動きが活発で素直に発酵してくれる、そんな印象はあります。」

全房発酵というやり方で、収穫したブドウの房をそのままタンクの中に入れて発酵。
雪の多い北海道、剪定は重たい初雪が降る前に終わらせなければいけない大事な作業で、収穫をした翌日から取り掛かるそうです。

先人たちが築いたヴィニフェラのブドウ

余市町は果樹の町。リンゴ栽培から始まって、先人達がヴィニフェラブドウを植えて40年以上になります。
「余市町のテロワールは、収量、品質含めてすごく高いレベルにあるんですよ。ちゃんとブドウの木が越冬できる。雪がしっかり降って、そのあったかいお布団の中で冬を越せるってことは、ブドウの木がちゃんと生育できるってことですよね。厳しいけれど、恵まれている。その中で、土もちゃんとできているというのが大きいですね。」

2年目のミュラー・トゥルガウの苗木は驚く程すくすくと育っている。
「大体3、4年目の景色ですよ」と山田さんもその成長ぶりにびっくり!
「農業は、やった分だけ返ってくると思ってはいけないということ。やってもやっても結局ダメになることもあるし、だからと言って、やらなかったら自分が後悔する。ここまで来たらあとはブドウに任せるしかないっていうところまで頑張るしかないと思っています。」
醸造所を開設して2年、着実に山田さんの理想に近づいている印象でした。

毎日飲める美味しいテーブルワインを作りたい

ご自身もお酒をよく嗜まれる山田さん。
「作り手としては気持ちを込めれば込めるほど、それが金額に反映されていくものだと思うんですけれど、自分なら毎日5,000円のワインってなかなか飲めない。なので、毎日飲める美味しいワインを作ろうというのが自分のコンセプトです。気軽に楽しめるワインを作るためには、収量を増やさないといけない。わたしの畑の場合はそんなに大きな面積ではないので、地域のブドウが必要です。」

ワイン生産者のご紹介

山田堂はこちら

「余市町感謝祭 2023」は2023年11月23日(木祝)より開催します。
情報公開まで今しばらくお待ちください。
山田堂からは、ケルナーのブドウをつかったワインをご提供いただく予定です。

top